美容業界で働くサラリーマンのちょっとためになる情報

最近の美容ディーラーの潮流

美容室に関しては、少し前に書いたブログ『最近の美容室の潮流』でも触れていましたが、
完全にフリーランスやFC展開の美容室が主流になってきています。

3年前くらいまでは独立される方の方が圧倒的に多かった印象ですが、ここ最近は独立
という選択肢もいくつかある選択肢の一つというくらいになってきたんじゃないでしょうか?

今後も確実に独立する人は減っていくと思いますので、まだまだFC展開の会社は増えると思います。

それに対して美容ディーラーさんですが、こちらも近年M&Aによって1社1社の拡大化
が進んできています。

M&Aが増えている理由はいくつかありますが、1番の理由は『値引き』だと思います。

今や定価で商品を買ってくれる美容室は2割もないんじゃないかというくらい値引き
での取引が前提になっているため、小規模で展開されているディーラーさんはどうしても
規模の大きい会社さんには値引きで対抗することができず、大手と手を組むことによって
社員や会社を守ろうという形です。

2つ目の理由は、『取り扱いメーカーの豊富さ』だと思います。

様々なメーカーさんからひっきりなしに新商品が発売され、売れる商品がコロコロ変わる中、
売れる商品を扱っていないというのはかなりのウィークポイントになります。
だからと言ってその都度メーカーさんと契約できるわけではないですし、新しくメーカーと
取引するには様々な障壁がありなかなか新しくメーカーは始められないのです。

なので、大手の会社と組み、倉庫を一緒にすることでそれぞれが取り扱っているメーカー
さんの商品をそれぞれで扱えるようにしましょうという形です。

3つ目は跡取り問題です。

この業界は政治家さんばりに2代目、3代目の社長が多いです。

美容室、ディーラー、メーカー全ての業種の8割は2代目社長といってもいいんじゃないかと思います。
そこで、自分が現役でバリバリやってた時はいいですが、だんだん現場も回らなくなってきたときに社長を引き継げる人がいなかった場合に、社員を預ける形で大手の会社と手を
組むという形です。

4つ目は『ブランディング』です。

美容室と同じく美容ディーラーも売上は『個人のマンパワー』に寄るところ大きいです。
「〇〇さんがすごい頑張ってくれてるからこの会社と取引してます。」というやつです。
もちろんそういう社員さんが数多くいるところは売上も伸びますが、その人が抜けて
しまうと売上がごっそりなくなってしまうという現象が起こるので、諸刃の剣でもあります。
あとは、美容室の教育や提案自体をメーカーさんに丸投げしている場合です。
多少の差はありますが、基本的にメーカーさんでできることというのはどこのディーラーさんでも同じです。
つまり、わざわざそのディーラーと取引してなくても、どこで買ってもなんの差もないんですね。
だからこそ、ブランディングにより、『このディーラーにしかできない』ということを
発信していく必要があります。これができていないと、値引き競争に巻き込まれて利益率が圧迫され経営が難しくなっていきます。

それ以外にもいくつか理由はありますが、大まかにこんな感じだと思います。

上位のような課題のあるディーラーさんは間違いなくM&Aの流れに巻き込まれていくと
思いますし、物流に関しては規模が大きい方が圧倒的に有利なので、今後もどんどん大手が
さらに大手になっていくと思います。

なので、それを打破するために多くのディーラーさんが取り組んでいるのが、

『自社商品の製造』

ですね。

いろんな美容室を回って、美容師さんの生の声を聞くことで、それを商品づくりに活かして新しい商品を自分達で作ろうという形です。

オリジナリティも出せますし、販売のライバルがいないので値引きの競争にもならないため、各社ヒット商品づくりを頑張っている段階だと思います。

ただ、これはディーラーさんに限ったことではなく、美容室も最近はPB(プライベートブランド)
の製造に力を入れています。
自分のお店で使うシャンプーやトリートメント、スタイリング剤、最近はカラー剤まで
美容室が作るということも当たり前になってきています。

つまり、美容室もディーラーもどんどん『メーカー』になりつつあります。

このままでは間違いなくメーカーの飽和状態が起こりますし、どの商品が本当にいい商品なのか?がますますわかりにくくなっていくと思います。

なので、モノが溢れているところに新しくモノを作るというよりも、

今までになかった収益の形

を作る必要があると思います。

美容室は、広告会社さんが喉から手が出る程欲しい顧客情報を山ほど持っています。
・名前・住所・電話番号・趣味、嗜好・生活スタイル・家族構成・収入 etc…

こんな生きた情報があるので、

美容室 × 広告

というのは確実に相性がいいと思います。

また、美容系のサプリメントなども相性がいいと思います。

お肌の話にもなりやすいですし、
ライフスタイルの話にもなりやすいので、その人の生活にあった美容のサプリメントというのは提案しやすいと思います。
場所も取らないし、賞味期限も長く、割と単価も高いので売りやすいと思います。

他にも色々とありますが、そろそろ「美容業界」という枠をとっぱらった、美容室が
喜ぶコンテンツが必要になってきていると思います。

生意気なことを書きましたが、美容業界がもっともっとよくなればと思っています。

次はメーカーのことも書いていこうと思います!!

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