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パーマの基本理論の完全版【還元剤と酸化剤の種類と特徴】

みなさん専門学校を卒業されてからパーマの知識の勉強ってしたことありますか?

チオとかシスとか、名前は知ってるけどそれぞれの特徴とかって聞いたことない方も多いと思います。

おそらくディーラーさんとかもきちんと勉強してますって会社の方が少ないんじゃないかな??

なので、『パーマの基礎的な理論はこれだけ見とけば大丈夫!!』といった内容をまとめました。

あくまで僕の主観の情報なので、100%正しいかどうかの責任は取れません!!

パーマがかかる理論

そもそも、パーマは1液、2液と2つ薬剤がありますが、

1液、2液それぞれにどういった働きがあるでしょう?

1液の働き

まず、パーマの1剤に入ってるメインの成分は

・還元剤(かんげんざい)
・アルカリ剤

の2種類です。

もちろん他にもいろんな成分入ってますが、パーマをかけるために必要なメイン成分はこの2つになります。

還元剤の働き

主にチオとかシスとかが還元剤と呼ばれる成分です。

これらの成分を使って、髪の毛の「シスチン結合を切断」するのが還元剤の働きです。

まっすぐ繋がっている部分を切断した後にワインディングすることで、

髪にカールがつくようにしたり、

クセ毛のように曲がって繋がっている部分を切断して、アイロンで伸ばすことで、

髪のクセを伸ばすようにします。

この還元剤の種類によって、大きなカールが作れたり、柔らかいカールが作れたりといった特徴があるので、

後ほど詳しく説明します。

アルカリ剤の働き

アルカリ剤の働きは、還元剤が髪の毛内部に浸透しやすくするために、

キューティクルを開いて、髪の毛を膨らませたり(膨潤)、髪の毛を柔らかくしたり(軟化)します。

ストレートパーマとか縮毛矯正の時に「軟化チェック」をすると思いますが、

この「軟化」とは、「アルカリ剤がきちんと反応して髪が柔らかくなってるか」を調べる行為です。

きちんと髪が柔らかくなっていれば、おそらく還元剤が髪の毛の内部までしっかりと浸透できているので、

還元もできているだろうという判断になります。

2液の働き

2液のメイン成分は

・酸化剤

です。

1液と同じように、2液も酸化剤以外にも色々と成分入ってますが、

メインの働きは『酸化』になります。

酸化剤の働き

酸化剤は、1液のタイミングで髪につけた形を固定させるための働きです。

1液の成分とこの酸化剤が反応することで、パーマの臭いが残りにくくなったり、

パーマ後のダメージを受けにくくなったり、パーマの持続がよくなります。

逆に酸化剤をきちんと使用しなければ、髪が傷んだだけですぐパーマがとれてしまいます。

酸化剤にも種類があり、目的によって使い分けられますので、こちらも後ほど詳しく説明します。

還元剤の種類と特徴

なんとなく還元剤・酸化剤の働きは理解できましたでしょうか??

ここでは、より狙ったパーマスタイルを作るために還元剤の種類と簡単な特徴を表にしてまとめました。

還元剤の種類と特徴

これ以外にも還元剤いくつかありますが、大体これくらい知っておけば大丈夫かと思います!

多くのメーカーさんのパーマ剤は、いろいろな還元剤をMIXして1液を作ってます。

例えば、チオグリコール酸だけだと、リッジは出しやすいけど硬さが出過ぎるなーという場合は、

チオグリコール酸にシステインやシステアミンを混ぜたりといった具合です。

また、酸性領域で反応するGMTやラクトンチオールは、主に『酸性ストレート』で使われることが多いです。

酸性領域で反応するメリットは、アルカリ剤を使用しなくてもいいので、

キューティクルを開いたり、髪を膨潤させたりしないため、

ハイダメージ毛にも使用できるという点です。

もちろん、全てのハイダメージ毛に使用できるというわけではないので、

元々の髪質、履歴、どれくらいのパワーを求められてるか、などなど確認して使用する必要があります。

酸化剤の種類と特徴

2液は2種類しかないです。

ただ、1つ注意点がありまして、それぞれが『活動する領域』についてです。

カスイはアルカリ性で酸化力を発揮するので、1液が終わった後は水洗のみで使用しても大丈夫ですが、

ブロム酸は酸性領域で力を発揮するので、1液が終わった後に「酸リンス」や「バッファー剤」などで

1液のアルカリをリセットして酸性にしてあげないときちんと酸化できないです。

こちら意外と知らない人も多いのでぜひ覚えておいてください!!

まとめ

今回はあくまで基本的な還元剤とか酸化剤の話でしたが、

パーマはコールドパーマとデジタルパーマ、ストレートパーマと縮毛矯正、

などなど種類も多く覚えることがたくさんです。

さらに、ワインディングのスライス幅の取り方、髪を引き出すテンションのかけ方

などによっても仕上がりが変わります。

そこにパーマのためのベースカット技術もあるので、

パーマを完璧にこなそうと思うと相当大変な努力が必要です。

だからこそ、「パーマに強いお店は技術があるお店」というイメージも作りやすく差別化しやすいメニューでもあります。

非常に奥深いメニューですので、ぜひ一緒にケミカルの勉強していきましょう!!

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