仕事柄、うちでは美容室専売品のシャンプーしか使用しないです。
小学生の娘にも美容室専売品のシャンプー使ってます。
最近の市販品は質感が良いものが多いので、
特別サロン専売品だから〜 とか、市販品は〜 みたいな事を感じることはないのですが、
大型連休で実家に帰った時に市販のシャンプーを使ってて一番驚くのは、
匂いがずーーーっと取れないんです。
もちろんいい匂いなんですけど、連休が終わって家に帰ってきて、
何日か経っても、ずっと娘の頭が市販品のシャンプーの匂いなんです。
一見いいことのように感じますが、この辺りがシャンプーの質の違いなのかなーとも思うので、
改めて変なシャンプーを選ばないための成分表記の見方についての豆知識をお伝えします。
シャンプーに使用される基本的な成分
基本的に、市販品であれ専売品であれ、シャンプーの構造は一緒です。
どのシャンプーでも
①お水(精製水)
②洗浄成分(界面活性剤)
③その他の成分(増粘剤、防腐剤、香料)
によって作られます。
そこにプラスアルファで
④シリコンや補修成分や保湿成分など
が配合されます。
順番に説明していきます。
精製水
まず1つ目の『お水』ですが、
正直な話をすると、シャンプーのおよそ8割〜9割程度は『お水』です。
ほとんど水なんです。
お水に対して、様々な成分を混ぜ合わすことで個性のあるシャンプーが作られるんです。
多少使ってる精製水の違いなどはあるかもしれないですが、
あまり水の違いを謳ってる商品は見かけないので水に関してはスルーします。
界面活性剤
次に『洗浄成分』です。
よく聞く「界面活性剤」というモノです。
この「界面活性剤」によって、
・泡立ち
・洗浄力
・お肌への刺激
などが決まります。
洗浄力を強くすればするほど、泡立ちは良くなりますが、刺激は強くなります。
洗浄力を弱くすればするほど、刺激はマイルドになりますが泡立ちは悪くなります。
この界面活性剤はシャンプー選びにとって非常に重要ですので、
後ほど詳しく説明します。
増粘剤、防腐剤、香料
次が『その他の成分』で、
書いてる通り「増粘剤」「防腐剤」「香料」です。
「増粘剤」に関しては、読んで字の如くシャンプーに”とろみ”を出す成分です。
シャバシャバ過ぎると使いにくいので、洗いやすいようにとろみを持たせるのが目的です。
「防腐剤」もご存知の通り商品を腐らせないための成分です。
お風呂場というのは極度の高温多湿の空間のため、防腐剤がないとすぐに菌が発生して腐ってしまいますので、お風呂場でも安心して保存できるというのが目的です。
「香料」関しては、基本的には人工的に作られたモノを指します。
よくオーガニック系の商品などでも使われるエッセンシャルオイルなどは、「香料」という表記はせずに、植物の名前が記載されます。
ただ、「香料」以外の表記がないので、どんな香料を使っていて、どれくらい匂いが残るのか、と言うのは成分表記からは読み取ることができないです。
補修成分、保湿成分、シリコン
「補修成分」「保湿成分」はPPTやアミノ酸などのケラチンタンパク質がベースとなったもの、セラミドや18MEA、植物系の油分などスキンケアでも使われる成分がベースとなったものです。
「シリコン」に関してはまだまだ気にされる方も多いですが、化粧品で使われるようなシリコン自体には、
毛穴を詰まらせたり、必要以上に残留する心配もないので、よほど高配合な場合以外はしっかりすすげば全く問題ないです。
ちなみに、代表的なシリコンの表記は
・アモジメチコン
・シクロペンタシロキサン
で、最後に「〜メチコン」「〜キサン」とつくものがシリコンになります。
シャンプーの成分表記の見方
上記を踏まえた上で、実際にどうやってシャンプーを選べば良いのか、
成分表記の見方を説明していきます。
①界面活性剤は何を使っているのか?
まずチェックするのは「界面活性剤」です。
洗浄力重視なのか?髪や頭皮への優しさ重視なのか?
はここで決まります。
シャンプーで使用される「界面活性剤」は、大きく分類すると3つのジャンルに分かれます。
それぞれに特徴がありますので、下を参考にしてみてください。
高級アルコール系
まず一つ目が高級アルコール系です。
市販品(中でも500円以下で買えるようなシャンプー)で一番代表的なのが高級アルコール系になります。
洗浄力が非常に強く、泡立ちも良いですが、刺激も強いのが特徴です。(原料費も安い)
代表的な成分表記は、
・ラウレス硫酸Na(もしくはラウレス硫酸アンモニウム)
・ラウリル硫酸Na(もしくはラウリル硫酸アンモニウム)
・オレフィンスルホン酸ナトリウム
になります。
この表記があれば、泡立ちは良いけどちょっと刺激は強いかなーという認識になります。
髪の毛を毎日洗わない方や、ハードなスタイリング剤やバームをつけてる方にはオススメできますが、髪のダメージが気になる方や薄毛が気になる方にはオススメしません。
アミノ酸系
2つ目はアミノ酸系になります。
元々髪の毛自体はアミノ酸が結合してできているという事もあり、補修力も期待できるので、美容室専売品で最も使用されている界面活性剤になります。
洗浄力はそこまで強くないので、泡立ちは高級アルコール系には劣りますが、
お肌への刺激は少なく、ダメージヘアにも安心して使えます。
代表的な成分表記は、
・グルタミン酸系アラニン/タウリン/サルコシン/リン酸
・ココイルグルタミン酸Na
・ラウロイルメチルアラニンNa
などです。必ず最後に Na/TEA/K などがつきます。
人によってはアミノ酸の種類によってシャンプーで頭皮が痒くなる事はありますが、
刺激は少ないですし、髪や頭皮の乾燥が気になる方、ダメージやカラーの色落ちが気になる方にオススメです。
両性系
こちらも美容室専売品で使われることが多い界面活性剤です。
主に赤ちゃん用のベビーシャンプーや、ヘアカラー用のシャンプーに使われ、
洗浄力は1番弱いですが、非常に刺激の少ない成分になります。
代表的な成分表記は、
・コカミドプロピルベタイン/ラウラミドプロピルベタイン
・ココアンホ酢酸Na/ラウロアンホ酢酸Na
などです。主にベタイン系と呼ばれるシャンプーになります。
泡立ちは正直言うと良くないので、さっぱりスッキリしたい方には若干物足りないですが、
敏感肌の方やアトピー肌の方、カラーの色持ちをよくしたい方にはオススメです。
主な界面活性剤は上記ですが、最近のシャンプーは2種類以上の界面活性剤を使うことが多いです。
高級アルコール系だけだと見栄えもよくないし洗浄力も強すぎるからベタイン系も使っとこうみたいな感じです。
なので、1つ見つけただけで終わらずに探してみてください。
②配合成分の順番
2つ目にチェックするのは「配合成分の順番」です。
基本的に成分表記は配合成分が多い順番に書かれてます。
なので、順番に見ていって初めの方に書かれている成分ほど配合率が高いです。
まず気をつけたいのが『有効成分』について。
よくテレビCMでも「〇〇配合」といって、いかにも良さそうなイメージがありますが、
実際、たった1滴配合しただけでも「〇〇配合」と言えてしまいます。
なので、その商品が謳ってる有効成分や補修成分がどれくらい始めの方に書かれているか?
はチェックしましょう。
先ほども記載した通り、シャンプーは8割〜9割はお水でできているので、
どのシャンプーを見ても必ず1番はじめに「精製水」がきます。
そして99%の確率で2番目に「界面活性剤」がきます。
はじめにに記載されてる界面活性剤がメインの洗浄成分で、6番目以内にサブの界面活性剤が記載されてると思います。
5番目くらいまでは大体どのシャンプーも同じで、ここから差が出てきます。
5番目〜10番目までの間でケラチンやセラミドなどの補修・保湿成分が書かれていれば割と良いシャンプーだと思いますが、
10番目までで「香料」と書かれていたら、あまり良いシャンプーとは言えません。
とにかく香り重視のシャンプーで、髪の毛や頭皮のことはあまり考えられていないシャンプーと思って間違い無いです。
ちなみにサロン専売品のシャンプーの場合は、
ほとんどの場合「香料」が一番最後で、その手前が「防腐剤」になってます。
③シャンプーの色
3つ目は、「シャンプーが透明か白く濁っているか?」です。
実はこのシャンプーの色に関しては、「増粘剤」が大きく関わってます。
増粘剤自体の成分表記は、
・ジステアリン酸グリコール
・塩化Na
・コカミドMEA/DEA
・グリセリン脂肪酸エステル
などで、基本的には増粘剤自体でシャンプーの良し悪しが決まるわけではないと思いますが、
事実として、
価格が安いものほど白い液体のシャンプーが多くて、
サロン専売品のシャンプーは透明なのしかない。
です。
市販品でも1000円以上するようなシャンプーはほとんど透明です。
試しにドラッグストアなどで見てみてください。
おそらく、白い液体のシャンプーの方がとろみがあって使い勝手がいい分、
髪や頭皮への残留がしやすいんだと思います。
うちの娘の頭の匂いが残ってるのも白い液体タイプのシャンプーでした。
なので、髪の毛が長かったり毛量が多くて流すのが大変な方は、透明なシャンプーを選ぶのがオススメです。
まとめ
以上がシャンプー選びのポイントです。
もちろん、質感や香りでシャンプーを選ぶのもいいと思いますが、
これだけ洗い流さないトリートメントが普及して種類も多くなっているので、
手触りや香りは洗い流さないトリートメントで。
というのが髪にも頭皮にも良いと思います。
少しでも良いシャンプーを使えば、
「毎日自宅のお風呂場が美容室」気分を味わえるので、QOLも爆上がりです。
毎日のケアだからこそ、こだわっていきたいですし、
もっともっとシャンプーにこだわる人が増えればと思ってます。