少し前から一般市場では「水トリートメント」というのが流行ってきてるみたいです。
「水トリートメント」というのは、
従来の髪の毛用のトリートメントをクリームじゃなくお水の形状にしたもので、
シャンプーの後にお水のような液体をかけるだけで髪がツルツルになるというもの。
僕みたいにひねくれた人間だと、
「粘性のゆるいシリコンをぶっかけてるだけでしょ」
って思ってしまうのですが、
美容室専売品の水トリートメントの成分を見ると
どうやらシリコンはあまり使われてないみたいです。
なので、メーカーさんごとにどういう成分が使われているのかをまとめていきます。
ピアセラボ『エアンス ヴィーガンソイウォーター』
おそらく美容室専売品で初めに出された水トリートメントが
ピアセラボさんの『エアンス ヴィーガンソイウォーター』だと思います。
ピアセラボさん自体は母体がギャッツビーなどで有名なマンダムさんなので、
一般市場に関してはかなり敏感なんだと思います。
製品特徴
特徴としては、名前の通り
『ヴィーガン』にこだわった作りで、動物由来成分フリーの証明である
英国ヴィーガン協会(The Vegan Society) 認証取得済みの製品になってます。
また、『ソイウォーター』ともある通り、ダイズタンパクを筆頭に、
えんどう豆やお米から取られたタンパク質をによってダメージ補修を行なってきます。
保湿成分に関しても、
ヘチマ、オクラ、アロエなどどいった植物成分を採用しており、
植物の力で髪の毛をキレイにするという商品です。
ヴィーガンソイウォーター全成分表記
ケミカルオタクになると全成分を見るとどういう作りなのかある程度わかってしまうので、
成分を見ながらもう少し詳しく特徴を見ていきます。
PG、エタノール、ミリスチルアルコール、水、加水分解ダイズタンパク、加水分解エンドウタンパク、アロエベラ葉エキス、オクラ果実エキス、ヘチマ果実/葉/茎エキス、セテアラミドエチルジエストニウム加水分解コメタンパク、グリセリン、イソプロパノール、グルコノラクトン、ステアラミドプロピルジメチルアミン、ステアルトリモニウムクロリド、フェノキシエタノール、ベヘントリモニウムクロリド、ペンチレングリコール、BG、香料
一番初めにある「PG」というのは『保湿剤』です。
水にも油にも馴染みやすい性質があって安全性も高いので、
ベタベタしにくい化粧水などにもよく使われています。
その後にエタノール系のものが配合されていますが、
この辺りはおそらく浸透促進の目的だと思います。
基本的には非常にシンプルな作りになってるので、
本当に瞬間的に保湿して手触りを作るのが目的なんだと思います。
実際の使用感
使い方としては、シャンプーの後に軽く水気を切って、
ダメージが気になる部分にソイウォーターを軽く馴染ませたら流す。
もしくは、ソイウォーターを軽く馴染ませた後にトリートメントを重ね付けしてから流す。
になります。
使用感としては、軽くてサラッとした質感で、パサつきの軽減も実感できます。
重たすぎず軽すぎない丁度良い使用感だと思います。
b-ex『バランシングウォータートリートメント』
次いで発売になっているのが
b-exさんのディープレイヤーのブランドから発売された
『バランシングウォータートリートメント』です。
元々あったディープレイヤーというシステムトリートメントの追加アイテムとして発売されてます。
製品特徴
メインターゲットは、
ブリーチやWカラーを繰り返した『ハイダメージ毛』で、
特にダメージやパサつきが気になる方に対して、
潤いと柔らかさを与えてくれる商品になってます。
ヴィーガンソイウォーターに比べると、
羽毛のケラチンやジカルボン酸などが配合されており、
より補修効果は期待できそうな感じはします。
バランシングウォータートリートメント全成分表記
こちらも成分を見ていきます。
PG、エタノール、水、ミリスチルアルコール、セトリもニウムクロリド、ベタイン、ヒドロキシエチルウレア、バオバブ種子エキス、ゼイン、シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール、加水分解ケラチン(羽毛)、ベヘントリモニウムクロリド、イソステアリルグリセリル、ジラウロイルグルタミン酸リシンNa、乳酸、イソプロパノール、DPG、香料
こちらでもPGが主成分で次にエタノールが来てますね。
どうやら基本的な作りは同じような感じです。
ただ、先ほども書きかましたが、羽毛ケラチンやゼイン、バオバブ種子エキス、ウレアなどは
あまり一般向けの商品では使われない成分なので、
美容室専売品ぽい作りなのかなという印象です。
実際の使用感
使ってすぐに感じるのは、「香りがめちゃくちゃ良い!!」です。
この香りだけでも使う価値があると思います。
質感に関しては、やはり少し重た目の質感です。
つけ過ぎると乾きにくくなると思います。
なのでしっとりという質感が好きな方には相性いいと思いますが、
あまり傷んでなくて軽さを求める方には不向きかもしれないです。
なので、TOKIOトリートメントみたいに質感が軽いトリートメントに追加して
ダメージ補修+質感 みたいなウリとしては使っていけそうです。
ミルボン『ミズリゼ』
あのミルボンさんからも水トリートメントが9月に発売になります。
見た目の色的にも一瞬「リンケージブランドなのかな?」と思いましたが、
リンケージとは関係なく、新たなケアアイテムとして発売されます。
製品特徴
こちらもターゲットはディープレイヤーと同じくブリーチなどのハイダメージ毛で、
シャンプーした後にギシギシ絡まる、
乾かす時に手ぐしが通らない、
などといった絡まりや引っかかり、パサつきを抑えてくれるアイテムとなっています。
ミズリゼ全成分表記
PG、イソペンチルジオール、エタノール、BG、グリセリン、ミリスチルアルコール、フェルラ酸、セトリモニウムクロリド、ベヘントリモニウムクロリド、イソプロパノール、水、AMP、香料
上記の2メーカーとよく似た成分が使われてますが、
ミルボンさんのミズリゼがダントツで配合成分の数が少ないシンプルな作りですね。
実際の使用感
やはりミルボンさんの製品なので香りは間違いないです。
ディープレイヤーの大人っぽい香りとは対照的で、
爽やかだけど柑橘系ではなく、
甘くないけど優しい香りです。
イメージ伝わりにくいかもしれないですが、
とにかく香りがいいです。
質感に関してはデータが集まってきたら追記していきます!
まとめ
サロンにおけるトリートメントの市場は、
ここ2〜3年でまた大きく変わってきたと感じます。
少し前までは4ステップや5ステップの高単価で効果実感もしっかりあるトリートメントが市場を賑わせてましたが、
最近のブリーチブームや髪質改善ブームによって、
ブリーチとカラーにMIXできたり、ブリーチとカラーの間に挟めたり、
アイロン操作の前後に使えたりという、
処理剤的な使い方が主流になってきてます。
メニューの複雑化によってお客様の髪の状態もバラバラになっているので、
1つのシステムで最後まで完結するというよりは、
さまざまなメーカーさんの商品を複合的に使用しながら
お店やお客様にあったケアが必要になってるのかなと。
今回の水トリートメントも、もちろんお客様がご自宅で使用してもいいとは思いますが、
今お店にあるシステムトリートメントや、ヘッドスパの仕上げなどと複合することで
かなり幅広く使える商品だと思いますので、
商品のことやメニューのこと、気になる方がいらっしゃればお気軽にご相談ください!