美容業界で働くサラリーマンのちょっとためになる情報

『美容室専売品』と『パブリック商品』の境界はもう無いのかもしれない

少し前の”理美容ニュース”さんの記事で、

美容メーカーのホーユーさんと大手広告代理店の博報堂さんが共同で

株式会社イロップという会社を設立したと書かれてました。

株式会社イロップは、デジタル上でお客様個人個人のパーソナルな情報を集めて、

それに合わせた美容体験を提供するための会社 らしいです。

両社はこの市場を『ホームプロケア市場』と呼んでおり、

おそらくですが、サロンで体験できるようなクオリティの商品を、

スマホ上でカウンセリングを行なってそのままオンラインで購入できるようにしていくんだと思います。

ホーユーさんは元々ホームカラーのシェア率No.1というくらい、パブリック市場にも商品を持っていたのでそんなに違和感ないですが、

サロン専売品のメーカーさんでも最近ではオンラインで一般のお客様に商品を届けるということが当たり前になってきてます。

『オンライン販売』となると、もはや

サロン専売品なのか?
パブリック商品なのか?

の境目が曖昧ですよね。

楽天やAmazonになかったらセーフ みたいな謎ルールもよくわからないですし。

さらに、少し前まではサロン専売品とパブリック商品というのは

「価格」にも「品質」にも大きな差があったので違いが明確でしたが、

最近ではドラッグストアに置いてるシャンプーでも1500円くらいで品質の悪くない商品が出てきてますし、

百貨店などに行けば3000円〜4000円のオシャレで香りが良いだけのシャンプーが飛ぶように売れてます。

サロン専売品のメーカーさんは、もう中身の品質にさえこだわってれば良いという時代ではなく、

見た目もオシャレにしないといけないし、

香りにもこだわらないといけないし、

プロモーションにもお金をかけないといけない、

という時代です。

もちろん成分やアプローチは違いますが、やらないといけない事はパブリックメーカーさんと同じです。

ちなみに、美容業界のメーカーで上場しているのは、

・ミルボン
・コタ
・アジュバン
・日華化学(デミ)
・MTG
・YA-MAN

だけです。
美容室専売メーカーだとミルボン、コタ、アジュバンだけですが。。

これらの会社に共通していることと言えば、

『店販がめちゃくちゃ売れてる』

という事です。

もっと認知度の高いメーカーさんもいっぱいあると思いますが、

結局のところ業務だけでしか使われないカラー剤やトリートメント剤がどれだけ売れようが、

店販の売上には全然かなわないということなんです。

今後ますます物価高になり、原材料や配送コストが上がってくると、

メーカーさんも生き残るためになんとかして売上を確保しないといけなくなってきます。

そうなってくると、カラー剤のシェアをもらうために活動するよりも、

日本全国の消費者に向けてプロモーションをかけてオンラインで商品を販売するということがもっと盛んになってきます。

今回のホーユーさんの新会社をきっかけに、市販(オンライン)市場を狙ってくるメーカーさんも増えてきそうな気がします。

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