美容業界で働くサラリーマンのちょっとためになる情報

美容室の規模拡大の流れについて

多くの美容室をみてきたの中で、

規模が大きくなっていく、いわゆる成功される美容室にはある程度一定の共通点があります。

こんな時代なので、これまでの成功事例というのは当てはまらなくなると思いますが、

これまでの成功の共通点を知ることでこれからのサロン経営のヒントになればと思います。

※お店の理念や社内の風通しの良さ、待遇などは外からはわからないので、あくまで外から見ての成功パターンになります。

規模が大きくなるサロンに必要なヒト

スタッフに憧れられるスタープレイヤーの存在

必ず一人は爆発的に売上を上げるスタイリストさんが存在します。

どちらかというと「感性」で仕事をするタイプで、

大体何をやらせてもとにかく凄い!!

というスタイリストがいます。

会社の中でもダントツの売上なのである程度特別扱いされており、多くのスタッフの目標になっています。

女性のトップスタイリストの存在

OCEAN TOKYOさんは異例中の異例ですが、

ほとんどの美容室は男女比大体 1:1 くらいだと思います。

そのため、規模を大きくするためには

「女性スタイリストの活躍」

が必要不可欠です。

なので、女性スタッフが目標とできる女性のトップスタイリストが必ず存在しています。

・女性でも社内で発言権を持ってる

・たくさんのお客様から指示されている

・たくさんお金を稼いで自由な生活をしている

・出産後も復帰して売上を上げている

という特徴があり、女性スタイリストから一目置かれるお姉さん的な存在です。

社員に頼られる面倒見のいいプレイヤーの存在

爆発的な売上を上げるわけではないですが、

売上もしっかりあって、良いお客様を抱えているスタイリストさんも存在します。

柔らかい物腰でスタッフも質問しやすく、教えるのも上手で多くのスタッフに頼りにされる存在です。

・オーナーの言うことは聞かないけど、その人の言うことなら信用できるというスタッフも多い

という、オーナーの意見を社内に浸透させられる存在です。

 

どんどん店舗展開していくお店には、必ず上記のような3名が存在しています。

規模が大きくなるのに必要なコトの順番

①集客

当たり前ですが、規模を大きくするためにはたくさんのお客様が必要です。

ホットペッパービューティーはもちろんですが、その他の集客サイトにも積極的に掲載します。

はじめはとにかくたくさんのお客様を呼ぶために、集客サイトにとことんお金をかけられていると思います。

②スタイル撮影、メニューの見直し

集客サイトを活用するときに並行して必要となるのが、

撮影の技術と一般受けするメニューの作成です。

撮影に関しては、社内で撮影用の機材を揃えて合同でレッスンを行ったり、

外部講師を呼んで撮影のセミナーを行ったりします。

メニューに関しては、幹部の方がとにかくリサーチして、

・集客のキーワードとして使える

・多くのお客様に提案しやすい

・リピートに繋げやすい

という商品やメニューを自店に取り入れていきます。

③理念・待遇の見直し

ある程度規模が大きくなり始めてくると、必ずスタッフの『独立』問題が出てきます。

スタッフの数が増えるとそれだけ様々な考え方の人が集まりますし、

1店舗の時である程度「なぁなぁ」で済ませれていた部分もそういうわけにはいかなくなり、

規模に合わせて理念や待遇の見直しに迫られます。

まずはスタッフみんなが同じ方向を向いて成長できるように

・どういう会社にしていきたいか

なるべく独立しなくてもやりがいや責任感を与えれるように様々な役職やポジションを作ったり、

成長過程や売上に応じて細かく歩合設定を行ったりします。

④技術の見直し

上記の3つがある程度定着したサロンさんは、必ず次に技術の見直しに取り掛かります。

というのも、このあたりのタイミングからスタッフの年齢的にも

・トレンドだけではなく大人女性への対応も必要になる

・新規にかかる固定費を抑えたいのでリピート率を重視するようになる

・客数の限界があるので、単価を上げる必要がある

という流れになります。

そこで、ベーシックなカット技術やカラーの塗布テクニック、毛髪理論についての知識などの見直しをされます。

 

この①〜④のサイクルを繰り返してる印象があります。

変わってきた『成功』に対する価値観

フリーランスメインのサロンや北原さんのDearsさんなどはまた違った形ですが、

大体は上記のような流れだと思います。

おそらく、今後もこの流れは大きくは変わらないと思います。

大きく変わるのはオーナーさんの『成功』に対する価値観で、

3年〜5年前までは、

『全国に100店舗作る!!』

と言っていた経営者の方は非常に多かったと思います。

自店のブランドを全国的に有名にして、

より多くの従業員を抱えて、より多くのお客様に自分たちのヘアスタイルを提供する、

そして自分も含めてより多くのスタイリストを儲けさす!

というのが、これまでの一般的な『成功』に対する価値観だったと思います。

ただ、少し前からこの考え方は変わってきてて、

特にこのコロナの影響を受けてからは店舗を多く抱えることのリスクの大きさを見せつけられて、

店舗を増やしたいと思う経営者さんはどんどん減ってますよね。

最近の経営者さんの傾向としては、

自分のスタイルや考え方に共感してくれるスタッフ、お客様だけで展開する

というスタイル。

店舗を増やすことを目標としておらず、自身もプレイヤーとして働きながら

共感者が増えてきておさまらなくなったら近くにもう1店舗出店する。

ヘアスタイルだけではなく生き方まで含めて、自分たちの「カッコイイ」「カワイイ」を発信することに楽しさややりがいを感じている。

というタイプ。

FC展開をメインとして、店舗が増えることで利益を増やす

というスタイル。

こちらは新しい価値観というわけではないですが、最近多いスタイルで、ほとんどの経営者はハサミを持っていない。

直営店は最小限に抑えながら、FCとして独立支援を行いながら、そこからのマージンによって利益を確保する。

FCオーナーとして独立してもらうことで、

独立する側は初期投資の金額の負担を減らせたり、スケールメリットとして集客費用や求人費用、材料費などが抑えれる。

オーナー側は独立されると無くなるはずだった売上をなくさなくて済むし、リスクを抑えながら毎月の利益を確保できる。

というwin-winの関係。

フリーランスとして、時間やお店に縛られずに働く

というスタイル。

自分の顧客だけを予約のある時間に施術を行うので、朝から晩までサロンにいる必要がない上に、

社内でのミーティングや、若手のレッスンなどもないため、自分の時間をたっぷりと作ることができる。

開いた時間でブログを書いたり、YouTubeをアップすることで美容師以外の収入を作ろうとしている方も多い。

 

というように、様々な働き方を選択できるようになってきたので、

成功に対する価値観にも大きな変化が生まれてきています。

これからは『スタイリスト』『アシスタント』みたいな呼び方もなくなっていくことでしょう。

もっともっと多様化して、

自分の好きな形で美容業界と携わりながら自分らしく生活できるようにしていきたいですね。

 

 

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