美容業界で働くサラリーマンのちょっとためになる情報

TOKIOトリートメントと酸熱系トリートメントの違い

今トリートメント市場を賑わしてるトリートメントの

『酸熱系トリートメント』

『TOKIOインカラミトリートメント』

どちらも良さそうだけど、

「TOKIOと酸熱系は何がどう違うの?」

という疑問にお答えします。

ズバリ!TOKIOトリートメントと酸熱系トリートメントの違いは?

まず始めにTOKIOと酸熱系の違いを説明すると、

TOKIOは、失った栄養成分(ケラチンタンパク質)を新たに擬似的に作り、ダメージ補修することができるトリートメント。

つまりは、0から1を作れるトリートメント

酸熱系は、今ある栄養成分(ケラチンタンパク質)同士を架橋効果によって繋ぎ止め、補強することができるトリートメント。

つまりは、1を0にしないようにするトリートメント

大きく分けると上記のような違いがあります。

ストレートなどと比較すると上記のようなイメージですね。

なので、対象毛を見ていくと、

TOKIOは、ブリーチ毛などの栄養成分がなくなってしまったハイダメージ毛と相性が良く

酸熱系は、まだ髪に栄養成分が残っているエイジング毛やローダメージ毛と相性が良い

という特徴があります。

 

どういうことか、これからそれぞれの特徴を説明して比較していきます。

TOKIOインカラミトリートメントの特徴

TOKIOトリートメントの特徴に関しては、以前のブログで工程も含めて記載してますので、

詳しくはそちらの記事をご覧ください。

美容業界で働くサラリーマン

今やサロンの中で「トリートメント」は、売上の柱となる程サロンメニューに定着しました。 数あるトリートメントの中でも、ツヤ…

簡単に特徴を説明すると、ケラチン特化型の超内部補修トリートメントです。

特許技術インカラミ

業界初の化学反応”凝集結合”という反応により、低分子のケラチン(PPT)を毛髪内部で高分子ケラチン(タンパク質)にすることができる技術。

健康な髪の毛の80%を締めるケラチンタンパク質を徹底的に補います。

毛髪強度回復140%

強度回復というのは、引っ張り強度のことで、髪の毛を両サイドから引っ張った時に、100の力でプチンと切れてたのが、140の力で引っ張っても切れなくなるよ!というイメージです。

特許の技術によって、業界No.1の強度回復率を誇ります。

ノーベル賞受賞成分

『フラーレン』をヘアケア成分としては初めて配合。優れた抗酸化力によって髪の毛の芯から表面までダメージしにくい状態に保ちます。

これら3つの特徴によって、驚きの補修力と持続力を実現しています。

また、健康な髪の毛に近づけることができるので、擬似的なツヤやしっとり感ではなく、

子供の髪の毛のようにしなやかで自然な仕上がりになります。

TOKIOの補修の仕組み

先程も記載した通り、最大の特徴は特許技術のインカラミという反応になります。

健康な髪の毛は、元々タンパク質の状態で髪の毛の中に存在しています。

それが、ダメージによって、タンパク質が分解され、PPTやアミノ酸といったサイズに変わり、

キューティクルの隙間から流出していきます。

※PPTやアミノ酸というのは、元々はタンパク質という大きな塊で、分子が小さくなるにつれて、PPT、アミノ酸と呼び方が変わっていきます

TOKIOは、この栄養成分が流出して中身がスカスカになったところに、

特殊なPPTとアミノ酸を毛髪内部に浸透させ、毛髪内部でインカラミ反応を起こすことにより、

また新たにタンパク質が作れる、という仕組みになります。

酸熱系トリートメントの特徴

酸熱系トリートメントは、

『酸熱』という名前の由来通り、

酸性の成分に、を与えて反応を起こすメニューです。

酸熱系トリートメントの仕組み

その酸性の成分ですが、

主に、グリオキシル酸とレブリン酸という成分になります。

グリオキシル酸の方が、若干ハリコシが出やすい性質があり、

レブリン酸の方が、どちらかというと軽く柔らかい性質になります。

多くのメーカーさんは、グリオキシル酸の方を使用されていますが、

中にはグリオキシル酸とレブリン酸を両方MIXして使用されてるメーカーさんもあります。

これらの成分を、

アイロンの熱を使用して、150°以上の熱を与える事で反応させ

髪の毛の中にある不揃いな栄養成分同士を繋ぎ合わせる事によって、

微妙な髪の歪みを整えて髪が真っ直ぐになったように感じる、という仕組みになります。

出典:PR TIMES

 

※決して髪を真っ直ぐにするためのストレートではありません

それぞれのデメリット

特徴だけ見ると、どちらもかなり魅力的なトリートメントで、全く死角がないように感じますが、

やはり全ての髪に万能という訳ではないので、

それぞれのデメリットに着目していきます。

TOKIOトリートメントのデメリット

施術する側に最低限の毛髪理論は必要

「しっとりさせる」ことや、「ツヤを出す」ということが本来の目的ではなく、

髪の毛を補修して健康に近づけることが目的のため、

・お客様の元々の髪質(熱処理によって硬くなったのか、元々硬毛なのか?ダメージによって乾燥しているのか元々乾燥毛なのか?など)をしっかりと把握できないといけない

・ただただ塗布するだけではなく、それぞれの目的にあった塗布の仕方をしないといけない

ダメージしている人のみが対象

ダメージしてればしてるほどbefore,afterの違いが出やすく、

逆にほとんどダメージしていない人に関しては、そこまで結果を感じにくい場合が多いです。

なので、既に髪の毛が綺麗な人に対して高単価メニューとしてTOKIOを勧めると、物足りなく感じられるかもしれません。

酸熱系のトリートメントのデメリット

厳密にいうとトリートメントではない

1番始めにも書きましたが、グリオキシル酸やレブリン酸というのは、

今あるもの同士を架橋さす事によって、外部に流出させない、髪の形状を整える、

ということができるだけなので、

今傷んでしまっている髪の毛を健康な状態に近づけるという効果はないです。

それを補うために、多くのメーカーさんは自社のトリートメントとMIXして施術することで

トリートメント効果も出せますよ!というメニューを推奨されてます。

繰り返し施術ができない

よく、3回くらい連続でしてもらった方がより髪の毛がツルツルになるよ!

という情報を見ると思います。

確かに、1度の施術で綺麗に整えるのが難しい髪の毛は、

2回、3回と繰り返した方がツルツルにはなりやすいと思います。

ただ、繰り返しすぎると髪の毛の中にグリオキシル酸やレブリン酸と反応できる成分がなくなって、

効果が感じられなくなってきます。

さらに、アイロンで高音の熱をあたえないといけないので、ストレートパーマを繰り返したように、

髪が硬くなってきます。

カラーと相性がよくない

高音でアイロンを通すために、今ある染料も分解して褪色の原因になります。(特に寒色系)

また、たんぱく変性を起こした髪の毛というのは、カラーがうまく発色しなかったり、

思ったよりリフトアップしなかったり、そう思って強めの薬を使うと一気にダメージが進行したり、

とカラーの施術が難しくなります。


それ以外にも、それぞれにメリットデメリットあるかもしれないですが、

簡単にまとめるとこんな感じだと思います。

決してどちらかだけが良くて、どちらかが悪いということではなく、

「なんとなく流行ってるからやってみようかな?」

というお店も多いと思いますので、

それぞれの特徴を理解して、

お客様にもきちんと説明した上で、

正しく施術してもらえればと思います。

世の中のダメージや髪質で悩んでる方に少しでも喜んでもらえれば!

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