久しぶりにビジネス書で感銘を受けました。
ここ最近僕が読んだ本の中では一番の本でした。
この著者の森岡毅さんという人は、USJを再建した事で一気に有名になり、ちょうど僕もその頃
USJの年間パスポートを買って家族で楽しませてもらっていたので、より身近にその凄さを感じてました。
ずっとこの人の本を読もう読もうと思っていたけど、なぜか読んでいなかったのですが、
この本のサブタイトル
『ビジネスマンの父が我が子のために書きためた「働くことの本質」』
を見て即買いしました。
僕にも子供がいますし、その子の成長の過程で何かアドバイスできる事があれば、という事と、
自分自身「働くことの本質」がどういうことなのかはっきりとわかっていなかったので、単純に自分でも知りたかったからです。
大まかな内容は最近ビジネス書でもよく書かれている事に似ていることも多いですが、
より素直で真っ直ぐな言葉で書かれているため、より理解しやすかったです。
個人が仕事をしていく上で必要な事を理解すると同時に、美容室の経営のヒントになる事もたくさんあったので、そちらを共有していこうと思います。
本の内容
まず、この本は森岡毅さんが、ご自身の子供達、主に大学生でこれから就職活動を始める娘さんに
向けて書かれている本です。
不平等で残酷な社会をこれからどう生きていけば良いのか？
という事に対する明確なアドバイスが書かれており、学生だけでなく、全ての社会人に対しても
ヒントになる事が書かれております。
目次
第１章 やりたいことが分からなくて悩む君へ
第２章 学校では教えてくれない世界の秘密
第３章 自分の強みをどう知るか
第４章 自分をマーケティングせよ！
第５章 苦しかったときの話をしようか
第６章 自分の”弱さ”とどう向き合うのか？
おわりに あなたはもっと高く飛べる！
目次だけでも気になる項目いっぱいありませんか？
・なんとなくやりたい仕事はしてるつもり。
・だけど、その仕事の中でも自分が本当に「やりがい」を感じるのはなんだろう？
・「やりがい」を感じてる事もぼんやりとわかってる。
・けどそれをどう仕事として行動、発信していけばいいんだろう？
・どうすればもっと自分を輝かすことができるんだろう？
という方は絶対読んだ方がいいです！！
この本の最大のテーマ
全ての章を通じて、ずっと大事だと言われていることがあり、それが
『自分を知ること（Self Awareness）』
です。
やりたいことが見つからないのも、そもそも自分がどういうタイプの人間なのかがわかっていなければ当たり前。
人間は生まれながらに不平等だが、先天的な事も後天的な事も含めて、不利な特徴すらオリジナルでユニークな強みであると理解する。
自分を知ることさえできれば、あとはその特徴を最大限活かせる「職種」「会社」を見つけてひたすら伸ばしていくだけ。
ということで、
”どうすれば自分を知ることができるのか？”
という自己分析の仕方も本書の中に書かれています。
My Brandの作り方
自分を知ることができれば、あとはマーケティングのプロの森岡さんが
自分自身をマーケティングするための方法を教えてくれてます。
様々な企業が「ブランド」として認知されているように、
「個人をブランドとして捉える」
事によって、日々の行動や発信の仕方まで全てコントロールできるようになっていきます。
「My Brand」を設計する４つのポイント
・Valuable：価値は十分強いか？
・Believable：信じられるか？
・Distinctive：際立っているか？
・Congruent：自分の本質と一致しているか？
という事を意識しながら戦略を立てていきます。
あとは、この戦略に沿ってキャリアを積んでいくだけ。
非常にシンプルです。
マーケティングとは？？
この本を読んだ上で、マーケティングに必要なことは、
『マーケティング対象を徹底的に知ること』
だと思いました。
その企業が、どんな強み、弱みを持っているのか？
それが分からない事には戦略の立てようがないですもんね。
細かいテクニックはそれからだと思います。
徹底的に分析して知る事によって、弱みだと思ってたことが実は武器に変わる事もあると思いますし、
たいして強みだと思ってなかった事も、他の業界や会社から見ると実は物凄い強みだったり。
個人にあてはめても、自分では対して意識してない事でも、他人から見たら凄い！って言われる事
たまにありませんか？
いち早くそれに気づく事が出来て、尚且つその強みを有効的に発信しているのが
芸人さんやYouTuber、ビジネスで成功している経営者さん達だと思います。
美容室をマーケティングする
僕は美容業界で働くサラリーマンなので、これらをふまえた上でどうすれば美容室に活かせるか？
を最後に考えていきます。
と言っても、先程答えは出てしまっているので、
『とにかく自分（お店）の強みを知る』
に尽きると思います。
自分が満足した！と思えた時はどんな施術、接客をした時か？
「カットが得意」というジャンルの中でも、
ボブ、レイヤー、ショート、メンズ、など様々あると思いますし、
「カラーが得意」というジャンルの中でも、
ブリーチ、高彩度、グレイカラー、マニキュア、ダメージレス、などもあります。
自分が得意なジャンルを明確に決めれば、
「来て欲しいお客様の像」と「来て欲しいスタッフの像」
も決まってくると思います。また、
「来て欲しいお客様の像」、「来て欲しいスタッフの像」
が決まれば、
「発信の仕方」
も決まります。
ホームページなどに載せるスタイル写真やメニューの作り方。
ホットペッパーなど、媒体に載せた方がいいのか載せない方がいいのか？
来て欲しいお客様は、どんなスタッフにどんな対応されたら喜ぶ（リピートする）のか？
そこをもっともっと細かく追求していけば、必然的にオリジナリティ溢れる、差別化されたお店になってると思います。
本来はこういったことをディーラーさんやメーカーさんがアドバイスしないといけなかったんでしょうね。
ディーラーさんも、美容師さんに自分の営業スタイルの良いところや良くないところを聞いたり、
美容師さんも、ディーラーさんに自身のお店の特徴はどんなとこか聞いてみたりしてみても良いんじゃないでしょうか？？
とにかくお店のブランディングなどで悩んでる方は絶対後悔しないのでぜひ一度読んでみて下さい！！
