皆さんはシャンプーを選ぶときにどうやって選んでますか?
香り?
見た目?
肌に優しい?
補修効果が高い?
選ぶときには様々な項目があると思いますが、今回は
「肌に優しい」
という項目に当てはまる『洗浄成分(界面活性剤)』について書いていきます。
界面活性剤とは?
そもそもの界面活性剤の意味ですが、
界面活性剤(かいめんかっせいざい、英語: surface active agent, surfactant)とは、分子内に水になじみやすい部分(親水基)と、油になじみやすい部分(親油基・疎水基)を持つ物質の総称。両親媒性分子と呼ばれることも多い。ミセルやベシクル、ラメラ構造を形成することで、極性物質と非極性物質を均一に混合させる働きをする。また、表面張力を弱める作用を持つ。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
石鹸をはじめとする洗剤の主成分である。多数の界面活性剤が存在し、サポニンやリン脂質、ペプチドなどの天然にも界面活性剤としてはたらく物質は多い[1]
という事らしいです。
よくわからないことがたくさん書いてますが、今回の話で大事なのは、
・洗剤の主成分である
の1点のみです。
とにかく世の中の『洗剤』と呼ばれるものにはほぼ界面活性剤が使われています。
シャンプーはもちろん、食器洗い用の洗剤や、窓拭き用の洗剤、トイレの便器洗いから車のボディ、タイヤを洗う洗剤までありとあらゆる『洗剤』に使われている万能の洗浄成分です。
ただ、界面活性剤にも様々な種類があり、汚れのつき方や頑固さは髪の毛とトイレでは全然違うので、それぞれの用途に合った界面活性剤が使用されています。
もちろんシャンプーにはシャンプーに適した界面活性剤があるのですが、その中でもさらに細分化されていますので、いくつか種類をご紹介します。
シャンプーに使われている界面活性剤の種類
高級アルコール系
まず代表的なのが「高級アルコール系」と呼ばれるモノで、シャンプーに使われる中では
一番洗浄力が強い界面活性剤です。
成分表記的には、
・ラウリル硫酸Na(ナトリウム)/ ラウリル硫酸アンモニウム
・ラウレス硫酸Na(ナトリウム)/ ラウリル硫酸アンモニウム
等と書かれているものです。
洗浄力が強く、同時に非常に泡立ちも良いため、元々はほとんどのシャンプーでこの界面活性剤が使用されていました。
同時に、洗浄力が強いために、頭皮が乾燥しやすかったり、敏感肌に方には少し刺激が強すぎる面もあります。
時代の変化と共に毎日お風呂に入るのが当たり前になり、また敏感肌、アレルギー肌の人が増えてきた事もあり、
最近では主にドラッグストアで売られている安価なシャンプーでメインに使われている界面活性剤です。
アミノ酸系
次にメジャーなのが、「アミノ酸系」と呼ばれるもので、最近この洗浄成分が非常に多く使われるようになってきてます。
成分表記的には、
・ココイルグルタミン酸Na
・ラウロイルメチルアラニンNa
等と書かれているものです。
こちらは高級アルコール系に比べると洗浄力はマイルドなので、泡立ちは少し高級アルコール系よりは弱いですが、その分肌には優しい洗浄成分です。
そんなにがっつりスタイリング剤を使用しない、毎日ちゃんと頭洗っている、という方であればアミノ酸系で十分だと思います。
美容室で販売されているシャンプーはほとんどがこのアミノ酸系の界面活性剤を使用したシャンプーです。
最近ではドラッグストアなどで売られているシャンプーでもアミノ酸を使用したシャンプーも出てきており、他のシャンプーに比べると少し高いものが多いです。
両性系
その次は「両性系」と呼ばれる活性剤で、主に「ベタイン系」と呼ばれる非常にマイルドな洗浄力の界面活性剤です。
成分表記的には、
・コカミドプロピルベタイン/ ラウラミドプロピルベタイン
・ココアンホ酢酸Na/ ラウロアンホ酢酸Na
等と書かれているものです。
アミノ酸系と比べても非常に洗浄力がマイルドなので、主に赤ちゃん用のベビーシャンプーとして使われたり、美容室で販売されているカラー用のシャンプーとして使われています。
がっつり汚れを落としたいという方には物足りないですが、アトピー肌や敏感肌の方には非常に相性の良いシャンプーとなっております。
ドラッグストアで販売されているシャンプーではほとんど使用されていないので、ネットか美容室で探してもらうのが良いかと思います。
ただ、洗浄力が弱いので、バーム系のスタイリング剤やしっとり系のオイルを毎日使っているような方だと、油分を落としきれずに少しベタつきを感じるようになると思います。
オーガニック系
最後は「オーガニック系」と書いてますが、主に「植物系」のくくりになります。
名前の通りオーガニック植物の洗浄成分を使用した活性剤で、ベタイン系と同じくらい洗浄力が弱く、刺激も少ない界面活性剤です。
成分表記は植物由来のもので様々なので、特に代表的なものはないです。
ただ、商品は「オーガニック系」と謳っているにも関わらず、成分表記に「高級アルコール系」の界面活性剤などを使っているシャンプーが非常に多いです。
オーガニック系の洗浄成分だけではどうしても泡立ちも悪く、洗浄力も弱い、尚且つ非常にコストも高くなるので、コストを抑えながら使用感をよくするために泡立ちの良い「高級アルコール系」を配合されています。
シリコンの有る・無いよりも、洗浄成分の方がお肌へ与えるダメージは大きいので、どうしても「オーガニック系」のものを使用したいときはシャンプーの成分表記をみて、「高級アルコール系」使用されていないかどうか?をチェックすると良いでしょう。
タイプ別 相性のいい界面活性剤
高級アルコール系が悪いように見えてると思いますが、決して高級アルコール系が悪い訳では無いです。
それぞれにメリット・デメリットあるので、まとめていきます。
高級アルコール系 | アミノ酸系 | 両性系 | オーガニック系 | |
---|---|---|---|---|
泡立ち | ◎ | ○ | △ | △ |
洗浄力 | ◎ | ○ | △ | △ |
敏感肌 | × | ○ | ◎ | ○ |
ダメージ対応 | × | ◎ | ◎ | ○ |
単価 | 安い | 普通〜高い | 高い | 超高い |
このように、洗浄力が高いのを選ぼうと思うと「高級アルコール系」一択なので、
敏感肌ではなく、髪のダメージもそこまで気にならない方で、バーム系やハードなスタイリング剤を毎日使う
という方であれば高級アルコール系を使用するのも良いと思います。
また、「オーガニック系」は基本的にはお肌に優しいですが、植物が合わなければかぶれやかゆみが出たりもしやすいので、一概に一番優しいとは言い切れないです。
また、オーガニックであるということがウリなので、髪の補修効果があるものも非常に少ないので、ダメージを気にされている方にはあまり向いてないかもしれません。
「両性系」は、敏感肌やダメージ対応能力は非常に高いのですが、洗浄力はイマイチなので、
しっかり毎日頭を洗う、ハードなスタイリング剤を使用しない方には向いていると思います。
「アミノ酸系」は一番バランスが良く、お肌に対しても髪の毛に対しても万能なので、一番オススメしやすい洗浄成分ですが、
唯一、分子量が細かい洗浄成分なので、お肌に合わないモノの場合は頭が痒くなったりしやすいです。
シャンプーして痒みが出る場合はお肌と合っていないので、何回か使うと痒みが治ることはほぼ無いです。
残念ですが使用をやめてメルカリで売りましょう。
まとめ
今回は洗浄成分にのみフォーカスしてますが、美容室で扱われているシャンプーは、
『洗う』以外にも『補修・保湿』の効果もふんだんに含まれております。
洗浄成分以外のことも興味があればこちらの記事もご覧になってみて下さい!