美容業界で働くサラリーマンのちょっとためになる情報

「一人サロンの繁盛法則」は、今の時代にこそ知るべき内容が盛りだくさん!!

この本自体は2016年くらいに発売されていて、その時に既に読んでいたのですが、

初めてこの本を読んだときは色々と衝撃を感じたのを覚えてます。

ディーラー時代に僕がサロンさんに提案していた「売上を上げる」という提案とは真逆な事が書かれていて、

尚且つそれがかなり理にかなっていてめっちゃ納得させたれた事。

「売上を上げる」という事がサロンさんの為になると思っていたので、

「売上を上げる」方法論をどこのサロンさんにも同じように提案してしまってたと思います。

その時にこの本を読んで、売上の上げ方は決して決まってはいないし、

そもそも売上を上げることだけがゴールではないと気づきました。

今のように、フリーランスの美容師さんが増えたり、

個人で様々な働き方ができるようになっている時代だからこそ必要な情報が詰まってましたので、

改めて要点を簡単にまとめていこうと思います。

一人サロンのメリットを理解する

一人サロンにはスタッフがいないので、

・出勤時間を決める必要がない ⇨ 時間にゆとりがある
・人間関係で悩まなくていい ⇨ 精神的にゆとりがある
・出費(人件費)が少ない ⇨ お金にゆとりがある

とあることだらけ。

時間にもお金にもゆとりがあるし、スタッフ教育に時間やお金を使わなくてもいい為、

とことん自己投資ができる。

また、接客に関しても、スタッフがいて様々なお客様が来店されていると、

サービスの統一化をしないといけないが、一人の場合は予約がかぶることもないので

とことんお客様ごとにサービスをカスタマイズ出来る。

まずはこの2つが一人サロンの圧倒的なメリットだと思います。

大型サロンが苦手でこじんまりしたお店を探されてきたお客様に対して、

他のお店と同じような接客やサービスをしてしまうと、

最大のメリットを活かしきれずに失客してしまいます。

一人サロンは「お店」ではなく「個人」をブランドにする

スタッフがいれば、

「Aさんはいまいちだったけどお店の雰囲気は好きだからBさんに切ってもらおう」

などと代替えが聞きますが、一人しか選択肢がそもそもないので、

お店の雰囲気はつまりその人の雰囲気になります。

初めから最後までずーっとつきっきりで接客を行う為、

より『個人』の技術、会話、知識、価値観、美意識

が重要になります。

上記の項目を気に入ってもらう事で、お客様が「ファン(信者)化」し、

単価も上がりながら長く付き合えるようになります。

また、独立してお店を持つタイミングから5年10年と経ってくると、

会社員のお客様は30代から40代に突入し、

会社内でもそこそこの役職になられていることも多くなってきます。

必然的に経済の話や政治の話まで幅広い会話力が求められるようになります。

いい歳して社会の一般常識の話ができないと、社会人からは相手にされなくなっていくので、

しっかりと自己投資をして自分ブランドを作っていく必要があります。

一人サロンは失客をなくし、紹介客を獲得する

一人サロンさんでは対応できるお客様の数も決まっている為、

新規集客サイトなどに掲載して新規集客市場に出るのはあまり得策ではないです。

どんなお客様がくるかもわからないし、他店との争いに巻き込まれる為、

どうしても

「あっちの方が良かったかも?」
「あっちの方が安いじゃん!」

と比較されてしまいます。

なので、

一人一人のお客様と向き合うことで、そのお客様の悩みを解消し、

失客しない事を最低限心がける事が重要になります。

ただ、それでもどうしても転勤や家庭の事情で自然失客は出てきます。
(大体年間5〜10%程度は自然失客があると言われている)

その為、最低でも10%以上は紹介によって新規客を獲得したいところですが、

紹介に関しても、

紹介カードを作ったり、お客様に紹介を煽ったりするのは逆効果。

1年くらい通ってもらい、信頼を得る事ができれば、同じような悩みを持ってるご家族やお友達を

自然と紹介してもらえるようになるとの事。

なので、1年間は通ってもらえるような技術、サービスを心がけましょう。

来店周期は極力長くする

ここが一番衝撃的な内容だったのですが、

通常、美容室の売上というのは、

客数 × 客単価 × 来店周期

によって決まってきます。

その為、どこのお店も

「いかに客数を増やすか」「いかに客単価を上げるか」「いかに来店周期を短くするか」

という事に重点をおかれてますよね。

もちろんアシスタントさんの数も充実していて、セット面の数も揃っていれば上記のやり方が

適していると思います。

ただ、一人サロンの場合だと、1日にこなせる客数が決まっていますし、

実は、来店周期が短くなればなるほど「客単価が下がる」という悪循環に陥ります。

なぜ来店周期が短くなると客単価が下がるのかというと、

毎月こまめに来店いただく場合、カラーなどは全頭染めよりもリタッチのみになったり、

メンテナンスがメインになる為、単価が上がりにくくなります。

逆に来店周期が長くなると、久しぶりの美容室のため、

カラーも全頭染め、久しぶりだしケアもして行こうという発想になりやすく、

フルメニューのお客様が増え、単価が上がりやすくなります。

例えば、

■来店周期が1ヶ月の場合、

施術に1人2時間、1日4人施術、25日出勤

4人 ×  25日 = 100人 なので、

1ヶ月に施術できるMAXは100人です。

(しかも毎月来店してくれると考えると、抱えれる顧客もMAX100人です!!)

客単価1万円だと、月の売上は100万円

100人の顧客を12ヶ月ずーっとまわしていく形になるので、年間売上1200万が上限

■来店周期が3ヶ月の場合、

施術に1人2時間半、1日3人施術、25日出勤

月に75人施術

(みんなが3ヶ月に1回来店とすると抱えれる顧客は 75×3 でMAX225人!!)

客単価1万5000円だと、月112万円の売上

225人の顧客をまわしていく形になるため、年間売上は1300万以上見込める。

毎日の労働時間は減っているのに、年間100万円以上収益が上がる。

尚且つ、顧客の数が倍以上いることで、

・顧客からの紹介の可能性も高まる
 (顧客の10%が紹介してくれた場合、
  100人の顧客だと紹介客10人、200人の顧客だと紹介客20人)
・店販購入の可能性も高まる
 (店販比率10%の場合、
  100人の顧客だと売上10万、200人の顧客だと売上20万)
・急激な売上ダウンのリスク回避できる
 (失客率10%の場合、
  100人の顧客だと残客数90人、200人の顧客だと残客数180人)

という事になります。

技術売上も上げながら、

紹介の数や店販売上の数は倍以上

失客のリスクは半分以下

なので、一人サロンの場合は来店サイクルを伸ばした方が売上が上がりやすくなります。

まとめ

一人サロン(小規模サロン)のオーナーの方々、なんか儲かりそうな気がしてきませんか?

所属していたサロンに色々と不満があったにも関わらず、

知らず知らずのうちに前のサロンのマネをしていた事はありませんか?

これはメーカーやディーラーの責任も大いにあると思いますが、

『そのサロン様に必要かどうか』よりも、

『売れるかどうか』を軸に提案してしまっている事が多々あったと思います。

そういった事に惑わされずに、

自分が得意な事は何か?

顧客が喜ぶメニュー、商材は何か?

という事を大前提にお店の方針を考えられるといいかと思います。

今回書いた内容は、全てこの本に書かれている内容です。

本の中では、この記事に挙げた内容以外にも、

もっと細かい施作についてなどもたくさん書かれてます。

今回の内容が少しでも気になった方はぜひ一度読んでみてください。

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